No.424

2021.09.24

バイオマス素材と3Dプリンターによる自然回帰型プロダクト

3DP家具 by RRECAPTURE(リキャプチャー)

Recapture(リキャプチャー)

概要

循環型の都市づくりを目指すプロジェクト「RECAPTURE(リキャプチャー)」が手がける「3DP家具」とは、自然由来のバイオマス素材を用いて、3Dプリンターで製作した家具。微生物によって分解されるバイオマス素材を使用し、使い終わったら自然に還せる「回帰性プロダクト」として作られた。日常生活で使われる家具などはこれまで、使用後に廃棄されるケースが多く、ゴミ処理場の容量過多や環境汚染などの課題があった。3DP家具は微生物が物体を完全に分解するため、廃棄物を減らし、環境負荷を抑えることができる。将来的には、モビリティや建築物といったさまざまな都市の構成要素をバイオマス素材に置き換えることによる、持続可能な循環型社会への貢献が期待される。

リキャプチャー

なぜできるのか?

生分解性を持つバイオマス素材

3DP家具には、酢酸セルロースをベースに独自開発した素材「NEQAS OCEAN」を使用。酢酸セルロースは、木材繊維や綿花など自然由来の資源を用いた素材で、微生物によって分子レベルまで分解可能な⽣分解性を持つ。使用後は、⼟に埋めたり海中に沈めることで、最終的に⽔と⼆酸化炭素に分解される。酢酸セルロースが自然界に分解される速度の目安は1~3年のため、早い循環サイクルでの再利用が実現できる。また、プラスチックと同様の加工性能を持ち、熱成形も可能となっている。

3Dプリンターによる自由な造形

プロダクトの素材には、独自素材のNEQAS OCEANを活用。製造プロセスの構築は、3Dプリンターで机・椅子など大型家具の製作実績を持つ、株式会社Booleanが担当している。将来的には、3Dプリンター⾃体も⾃然エネルギーを動⼒源とし、一連の取組みを循環させることを目指している。

循環型都市を目指すプロジェクト

3DPによる大型家具は、循環型の都市づくりを⽬指すプロジェクト「RECAPTUR」が手がけるプロダクトの第一弾。RECAPTURでは、バイオマス素材や有機廃棄物などを3Dプリンターで加⼯・再利⽤することで、都市の構成要素を再利用可能な素材に置き換え、循環する都市をつくることを目指している。プロジェクト企画やプロデュースは、デザイン・テクノロジーなどで新しい空間づくりを目指している株式会社NODが担い、プロダクト製作には協業企業として複数社が参画。製作のメイン企業として、3Dプリントの技術・知見を持つ株式会社Booleanや、NEQAS OCEANを開発した株式会社ネクアスなどが参加している。

相性のいい産業分野

資源・マテリアル

粗大ゴミを100%再利用して新しいものを生み出すリサイクルシステム

住宅・不動産・建築

資源を再利用しながら新しいかたちに変化し続ける都市デザイン

製造業・メーカー

使用後その場で捨てることができるアウトドアグッズ

医療・福祉

素材をリサイクルして作る患者一人一人の身体に合った医療用ベッド

アート・エンターテインメント

自然の中で展示し数年後には自然に還るアート作品

この知財の情報・出典

この知財は様々な特許や要素技術が関連しています。
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  Top Image : © 株式会社NOD

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