No.447
2021.10.14
家族をつなぐコミュニケーションロボット
BOCCO emo(ボッコエモ)
概要
「BOCCO emo(ボッコエモ)」とは、さまざまな情報を伝え、家族内の対話をサポートするコミュニケーションロボット。BOCCO emo本体には高度な音声認識技術が搭載されており、専用のスマートフォンアプリと合わせて活用することで、離れた場所からでも自宅にいる家族との声を介したコミュニケーションを取ることができる。また、センサーと連携することで自宅の状況を常に確認したり、独自の対話エンジンによるBOCCO emoの振る舞いを楽しんだりと、メッセージアプリとしての機能だけにとどまらずさまざまな使い方が可能。BOCCO emoは、家族内のコミュニケーションをより楽しく親密なものにする次世代のコミュニケーションツールとして、多くの世帯での活用が期待されている。
実現事例 実現プロジェクト
のらざあ
「のらざあ」とは、スマートフォンで気軽に予約できる乗合オンデマンドタクシーサービス。スマートフォンアプリか電話で予約するだけで、運行エリア内であればどこでもタクシーが迎えに来てくれる。スマートフォンの操作が難しい高齢者にとっては利用しづらいサービスであることを受け、スマートフォンを介さずに利用できる方法として「BOCCO emo」を活用した実証実験を実施。整骨院などの3拠点に「BOCCO emo」を設置し、BOCCO emoの音声認識による「のらざあ」の配車利用実験を行ったところ、高齢者含め多くの人々に親しんでもらうことができた。今後、地域全体を繋げるコミュニケーションハブとしてさらなるサービスの改善・拡大が検討されている。
なぜできるのか?
共感する対話エンジンと感情表現
BOCCO emoには言葉に共感する独自の会話エンジンが搭載。名前を呼び「しゃべって」と言うと、話を聞きながら独自の言語「エモ語」で受け答えをしてくれる。また、ほっぺの色の変化や頭部についたぼんぼりの動きなどで相手への共感を視覚的にも表現する。
会話内容を理解する高度な音声認識技術
BOCCO emoは高性能のマイクアレイと音声認識技術を搭載。名前を呼べば簡単にハンズフリー操作ができるだけでなく、雑談なども認識でき、エモ語で反応してくれることもある。
専用アプリによる声を使ったコミュニケーション
専用のBOCCO emoアプリを活用することで、離れた家族との声を介したメッセージのやりとりが可能。BOCCO emoに話しかけると、音声と音声認識でテキスト化されたメッセージがアプリに送信される。反対に、アプリからテキストや音声でメッセージを送信すると、自宅にあるBOCCO emoが喋ってメッセージを伝えてくれる。
複数のセンシング技術と連携
本体には照度センサー、振動センサー、人感センサーの3つのセンサーが内蔵。まわりの状態を把握し、その場に応じた情報を教えてくれる。また、1台のBOCCO emoには最大8つのセンサを紐づけることが可能。家族の帰宅を感知し専用アプリに知らせたり、部屋の温度や湿度を測定・記録したりといった、さまざまな用途で活用することができる。
相性のいい産業分野
- 生活・文化
離れた家族との音声による気軽なコミュニケーション
- 医療・福祉
他者とのコミュニケーションツールかつ話し相手として寄り添う介護用ロボット
- 教育・人材
保育園や児童クラブの仕事をサポートする子ども見守りロボット
- 旅行・観光
さまざまな情報を教えてくれる観光アドバイザーとして旅行時に携帯
- メディア・コミュニケーション
会話が盛り上がらない時リアクションをとったり話題を振ってくれたりする空気読みロボット
この知財の情報・出典
この知財は様々な特許や要素技術が関連しています。
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Top Image : © ユカイ工学株式会社