No.743
2022.07.12
「動き」のシェアを可能にするVRプラットフォーム
NUP(ナップ)
概要
「NUP(ナップ)」とは、”体の動き“そのものを3Dデータ化して、バーチャル空間上で共有可能にするVRプラットフォーム。言語や視覚では伝えることの難しい身体の動きを、VRゴーグルを通してなぞるように習得することで、誰もが熟練者や上級者の身体操作を追体験することが可能となる。本来、高度な専門職やスポーツ選手のスキルは感覚的かつ属人的で、映像や言葉を用いた指導では正しい身体の動かし方が伝わりづらい。しかし、「NUP」上で再現された3Dの身体的所作をなぞることで、ユーザーは正しい身体の動かし方を自身の感覚で効率的に習得できる。既に医療研修や溶接技術トレーニングなどで導入が進んでおり、今後もさまざまな分野での活用が期待される。
なぜできるのか?
実用的なスキルをVRで習得
人が五感から情報を取得するとき、情報量の8割が視覚と言われており、「NUP(ナップ)」では、脳がバーチャル空間での体験を現実と錯覚する特性を利用。これにより、VRでの体験を現実に活用でき、バーチャル空間上で習得した身体的スキルを現実空間でも真似られる。
機材や設備なしでの実技
「NUP」は、バーチャル空間上でトレーニングできるため、実技に必要な機材や設備を用意する必要なく実地で活用できるスキルを習得できる。
レポートやログにより習熟度を可視化
「NUP」には、体験回数、進捗率などが見られるレポート・ログ機能が搭載されている。そのため、スキルの習熟度が段階ごとに確認できる。
正しい動作を効率的かつ高精度で習得
開発元のイマクリエイト株式会社では、溶接研修において「NUP」を活用した習得と従来の実技による習得で比較実験を実施。実技による習得を行った被験者は3日程度で達成したのに対し、「NUP」を活用した被験者は2日程度で達成できた。また、評価点の取得率も「NUP」を活用した被験者の方が高かった。
相性のいい産業分野
この知財の情報・出典
この知財は様々な特許や要素技術が関連しています。
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