No.948
2024.11.26
暗夜でも最大99%の色再現率でフルカラー表示するAI搭載暗視ゴーグル
AKASO Seemor
概要
「AKASO Seemor」とは、暗夜でも最大99%の色再現率でフルカラービジョンを表示する暗視ゴーグル。AIと画像信号処理(ISP)、光センサー(CMOS)をシームレスに組み合わせており、照度が低い環境でも、対象物を捉えてフルカラーで表現する。従来の一般的な暗視ゴーグルは、画像が白黒であったり色再現率が低かったりと画質に制限があったが、「AKASO Seemor」は鮮明な画像・映像で暗夜の世界を観察できる。キャンプや野生動物の観察といったアウトドアアクティビティに加え、救助活動や警備での活用も期待される。
なぜできるのか?
AI-ISP技術の導入
AIアルゴリズムと、画像の補正・調整を行う画像信号処理(ISP)技術を融合させたAI-ISP技術を採用している。それにより、低照度な環境下でも、観察対象物の形状認識が可能。捉えた画像データと事前学習した高度なAIモデルを組み合わせることで、対象物の色を再現している。特に、光源のほとんどない超低照度の環境下でより性能を発揮し、画像・映像品質を向上させる。
CMOSの搭載
光を電気信号に変えるセンサーとして、CMOS(相補性金属酸化膜半導体)センサーを内蔵。1/1.79インチの大型CMOSを搭載しており、高感度で多くの光を捉えて、明るく鮮明なビジョンを表示する。「AKASO Seemor」には、4Kビデオと4メガピクセルの写真撮影機能を搭載しているが、CMOSが取り込んだ光を用いて、高精細な画質を可能にしている。
AI-ISP技術とCMOSの組み合わせ
AI-ISP技術と大型CMOSをシームレスに統合することで、色再現率最大99%という高い性能を実現している。2つの技術の組み合わせにより、高性能ながら一般消費者向けの手ごろな価格で提供可能なデバイスを開発。日常的に利用でき、ナイトビジョンを楽しめる暗視ゴーグルとして展開している。
2種類の観察モード
赤外線暗視装置を使わないフルカラーモードと、赤外線を用いた白黒モードを搭載している。フルカラーモードでは、あらゆる環境下で暗視が可能。赤外線の照射範囲に制限されず、遠くまで見渡すことができる。一般的な赤外線カメラでは、照射範囲は30mほどだが、「AKASO Seemor」は約500m(1,640フィート)先の人・動物の動きを検知することが可能。建物の輪郭は、最大1㎞(3,280フィート)先まで識別する。少ないライトで使えるため、スポットライトで周囲を照らすようなことなく観察を楽しめる。赤外線で暗視を行う白黒モードには、環境に応じていつでも切り替え可能。赤外線ライトは7段階で調節できる。
アウトドアに適した機能性
3,200mAhの充電式バッテリーを2個搭載しており、最大8時間の連続使用が可能。モバイル電源や車載電源などで、出先でも簡単に充電できる。また、噴流水に耐えうるIPX5の防水性能を持つため、小雨や霧の中でも問題なく使える。内蔵マイクも搭載しており、撮影中の録音も可能。動物の声や自然音、観察中に浮かんだ考えの記録にも対応する。記録したデータは、専用アプリに転送可能。アプリでは、リアルタイムでストリーミングする機能もある。
相性のいい産業分野
- 生活・文化
アウトドア施設や窓辺からの夜の動植物観察に活用
- 旅行・観光
ナイトサファリや夜間探検などのツアーに利用
- 官公庁・自治体
夜間や光源のない環境下での救助活動や屋内外の警備用に常備
- 教育・人材
夜間の生態系を学ぶ学習ツールとして展開
- アート・エンターテインメント
暗闇で五感を解放するアート・イベント・食事会などで活用
この知財の情報・出典
この知財は様々な特許や要素技術が関連しています。
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Top Image : © AKASO