No.1186

低耐荷重の工場屋根にも設置できる、着脱可能な太陽光発電システム

着脱式軽量太陽光発電システム

着脱式軽量太陽光発電システム

概要

「着脱式軽量太陽光発電システム」とは、従来の太陽光発電システムでは設置が難しかった工場や倉庫などの低耐荷重屋根への導入を想定した、軽量かつ着脱可能な太陽光発電システム。京セラが開発を進める太陽光発電システムで、東京都および公益財団法人東京都環境公社が実施する「新エネルギー推進に係る 技術開発支援事業」に採択されている。再生可能エネルギーの導入拡大が求められているが、太陽光発電の設置可能な適地は年々減少し、建物の耐荷重制約により設置が難しいケースが多かった。京セラの太陽光発電システムは、低耐荷重屋根への設置に最適化されており、現在、デンソーと実証実験を進めながら量産化に向けた技術の高度化および最適化を進めている。

なぜできるのか?

高い発電効率と信頼性を両立

再生可能エネルギーの導入拡大が求められる一方で、太陽光発電の設置可能な適地は年々減少している。近年では、建物の屋根上など既存インフラを活用したオンサイトでの導入が注目されているが、建物の耐荷重制約により、従来型のガラスパネルを用いた太陽光発電システムの設置が難しいケースが多く、課題となっている。特に、工場や倉庫などの屋根の多くは軽量構造であり、既存の太陽光パネルを設置できないことが、再生可能エネルギー導入拡大の大きな制約となっている。この課題を解決するため、京セラは、実績のあるシリコン系太陽電池を用いながら、ガラスを使用しない構造や、施工技術を含むシステム全体の軽量化により、高い発電効率と信頼性を両立する新たな軽量太陽光発電システムの開発を進めてきた。

低耐荷重屋根への設置に最適化された太陽光発電システム

低耐荷重屋根への設置に最適化された太陽光発電システム。低耐荷重屋根に設置できる軽さであるシステム重量、着脱式の構造によるメンテナンス性、安全性、長期安定稼働を目指す信頼性、限られた面積で高い発電力が得られる出力、コストパフォーマンスの観点から、総合的な性能向上を目指している。

「スレート屋根」を使用した実証実験

現在、デンソーとの実証実験を通じて、工場や倉庫などで広く用いられる、軽量で耐荷重に制約のある屋根「スレート屋根」を使用して、発電性能や設置方法に関する検証データを取得し、京セラが重視する製品コンセプトの実現性を裏付けるとともに、量産化に向けた技術の高度化および最適化を進めている。さらに、低耐荷重屋根への設置では、建物ごとの構造に応じた検討が不可欠なため、この実証を通じて、構造解析や顧客との協議を踏まえた設計・導入プロセスの確立にも取り組んでいる。また、京セラは長年にわたる太陽光発電システムの研究開発を通じ、太陽光パネルの長期信頼性設計・寿命予測技術「SoRelia®」を開発しており、軽量太陽光パネルの開発においても、この技術を活用し、軽量太陽光パネルの長期安定稼働、リユース・リサイクル推進につなげていく。

「新エネルギー推進に係る 技術開発支援事業」に採択、東京都を起点に早期導入を目指す

東京都および公益財団法人東京都環境公社が実施する「新エネルギー推進に係る 技術開発支援事業」にこの太陽光発電システムが採択された。「新エネルギー推進に係る 技術開発支援事業」は、東京都および公益財団法人東京都環境公社が、2050年の「ゼロエミッション東京」の実現に向け、脱炭素化の推進や、安定的で経済合理性のあるエネルギーシステムの確立を目的として実施するもので、民間企業等による先進的な技術開発や実証等を支援する取り組み。京セラは本採択を機に、さらなる軽量化および信頼性向上に向けた技術開発を加速するとともに、2027年頃に予定されている東京都内での実証を通じて実用化に向けた課題の抽出と解決を図っていき、また、東京都を起点に全国の低耐荷重屋根への早期導入を目指す。加えて、軽量太陽光パネルの廃棄量抑制、リユース・リサイクル推進を目的に、京セラがこれまで培ってきた太陽光パネルの寿命予測技術を活用し、再生可能エネルギーの導入拡大と資源循環の両立を目指す。

相性のいい産業分野

製造業・メーカー

工場の屋根への設置による再生可能エネルギーの導入

環境・エネルギー

既存建物への太陽光発電導入による脱炭素・資源循環への貢献

住宅・不動産・建築

低耐荷重の工場・倉庫などへの太陽光発電導入

この知財の情報・出典

この知財は様々な特許や要素技術が関連しています。 詳細な情報をお求めの場合は、お問い合わせください。 Top Image : © 京セラ 株式会社

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