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知財図鑑関連アワード受賞知財

2024.10.09

お知らせ

【受賞作品発表!】超・自由研究アワード2024―小学生の自由な研究を表彰

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受賞作品発表

小学生の自由研究を公募し、その中から“宝の原石”を発掘する、知財図鑑主催のアワード「超・自由研究アワード」。全国津々浦々の応募の中から、審査員による最終審査会を行い、受賞研究が決定しました。
超・自由研究アワード 2024」ファイナリストの中から最終審査で多くの評価を獲得し、受賞となった自由研究は以下の作品です。
未来を担う小学生たちが考えた「知財」をご覧ください。

最優秀賞

葉っぱでつくる納豆と3歳の妹がかんたんに食べられる納豆ペーパーの開発

笠松 弥緑(東京都 / 4年)

スクリーンショット 2024-09-26 午後3.04.45

Miroku-Kasamatu-(1) p04-05+

Miroku-Kasamatu-(1) p09-10

作品概要と評価ポイント

納豆が好きで毎日食べる日常から、身近な野草を用いて誰でも自家製納豆を作れないかというアプローチ、そして「口周りがベタつかない納豆を作りたい」という問題解決から、納豆ペーパーの開発にまで至ったこの研究。家族とともに味や使い勝手を確認しながら改良を重ね、妹が実際に喜んで食べている姿も印象的。ミャンマーのトナオ文化にインスパイアされた点も独創的であり、食文化の融合という視点からも評価された。納豆ペーパーが納豆の新たな楽しみ方を提案するだけでなく、フェイスパックを考案するなど、将来的に食品や化粧品としても応用できる可能性が示され、審査員からは課題解決力と創造力を兼ね備えた研究として高く評価された。

笠松さん crop02

受賞コメント

ぼくは納豆が大好きで毎日食べています。野草と大豆から納豆を作ることに成功したので、これからも新しい納豆をつくりたいです。納豆のネバネバが口の周りや手がべたべたになってしまう3歳の妹でも食べやすい「納豆ペーパー」をつくったことで、妹と一緒においしい納豆ご飯を楽しむことができたのがとてもうれしかったです!これからも、もっと研究していろいろな納豆を食べたいです。

保護者の方より

納豆ペーパーをフェイスパックとして使うアイデアには、最初は少し勇気が入りましたが、お肌がしっとりと感じられ、効果を実感しました。もう少し納豆の香りが控えめであれば、さらに使いやすいなと。妹が納豆をベタベタせずに手軽に食べられる納豆ペーパーは、親として本当に助かります。この研究を通じて息子の成長を感じることができ、感謝の気持ちです。

優秀賞

しげんごみを「ごみ」ではなく「しげん」にするために 〜わたしにできるリサイクル〜

西岡 美琴(東京都 / 5年)

スクリーンショット 2024-09-26 午後3.07.57

mikoto nishioka (1) p06

mikoto nishioka (1) p10

mikoto nishioka (1) p13

作品概要と評価ポイント

資源ごみの分別が徹底されていない現状に驚き、「どうすれば本当に資源として再利用できるのか」を探求した研究。清掃工場への質問や文京区への提案を通じて、分別の重要性と啓発方法を考察し、さらに自ら紙漉きに挑戦し、失敗を重ねながらリサイクルの難しさを体験した。分別を促進するために、子どもや有名人による呼びかけの効果を提案したり、「リサイクルをしない人」と「分別が面倒な人に何ができるのか?」について考察するなど、分別しない人の心理にも興味を持ち課題意識を深めている点が評価された。

西岡さん crop02

受賞コメント

この研究をしてから、ゴミのことがすごく気になっています。世界のゴミはどうなっているのかな? ゴミにならない素材って何? AIが自動で分別してくれる仕組みはないのかな? ひとつ調べると、また気になることが出てきて楽しいです。大人になっても自由研究を続けて、ちゃんとゴミを分別する人になりたいです。

保護者の方より

自由研究は、こどもが自由に研究してこそ!と思い「失敗しそう」「さすがに無謀では」と感じても口を挟まないよう心がけております。ゴミが分別されない現実を知り試行錯誤する姿が印象的で、不恰好でもまとまらなくても、正直な等身大の考えを紡ぐことが大切な経験だと感じました。これからも邪魔をせず見守ってまいります。

優秀賞

「お!金」 

阪本 航愛(神奈川県 / 4年)

お金 (1) - 阪本孝太 p01

お金 (1) - 阪本孝太 p02

お金 (4) - 阪本孝太 p17

お金 (2) - 阪本孝太 p01

作品概要と評価ポイント

新札発行を契機に、お金にまつわる場所を訪れ、体験を通して学びを深めた研究。お札の歴史や銀行の仕事体験、銭洗いの経験を経て、未来のお札のデザイン予想など、98ページに及ぶ大作となった。未来の展望も含めた多様な視点を持ちながら、お金に関する知識を多角的に探求する姿勢が高く評価された。

阪本さん crop02

受賞コメント

ネットや本で調べるだけの研究で終わらずに、いろんな場所や人をたずねて、楽しかったり驚いたりした感想ものせました。時にはくじけそうになったけれど、あきらめずにやりきれて気持ちよかったです。お金を通して、自分の家族のルーツも知れました。この自由研究を見て、お札にもっとたくさんの人が触れて、紹介した町もおとずれてお金の大切さやありがたみに気づいてくれたら、さらにうれしいです。ぼくは、この夏を絶対に忘れません!

保護者の方より

第一に「どんなことにも、前向きに明るく取り組める姿勢」、第二に「自分がやると決めたことを、最後まで全力で、あきらめずにやり遂げようとする行動力」そして第三に「一人ではなく、支えて教えてくださる多くの方とのコミュニケーションや直接体験を大切にしながら、学ぶ喜びや楽しさを分かち合えたこと」が、今回の評価につながっているのだと思います。コロナ禍や紛争等、困難な時代の中で「新札発行」という嬉しい時事を自分事として捉え、いろいろなアイデアを自ら考え、具体的で見た人たちが追体験できるような形にまとめ上げた過程を称えたいです。自由研究から学んだことを忘れず、人との関わりを広げ、地道に力強く、目の前の課題を仲間とともに解決していける経験を積み重ねてください。

優秀賞

睡眠勉強

TP(神奈川県 / 6年)

睡眠勉強 thumbnail

睡眠勉強 p06+

睡眠勉強 p07+

作品概要と評価ポイント

「勉強のために早く寝なさい」という親の言葉が気になり、睡眠がテスト結果に影響を与えるかどうかを調べた研究。毎日の睡眠時間とテスト結果を記録し、質の高い睡眠が脳の働きを助け、学習効率を向上させるという仮説を検証した。また、数日前からの安定した睡眠が好結果をもたらすことも明らかにした。実際のデータをもとに仮説検証を繰り返し、自分なりの新たな方程式を作り上げる発想や、自分にとって確かだと結論付けられる結果を導き出している点が評価された。

TPさん crop02

受賞コメント

この自由研究で良い結果が残せて嬉しいです。研究の際に意識した"誤差が少ない計算方法"も賞賛され、嬉しい限りです。自由研究で睡眠が大切だと分かったので、これから睡眠に関する研究やデータが新しく分かっていくのが楽しみです。

保護者の方より

睡眠データを取れる「ブレインスリープコイン」を手にして、どうやって役立てようか熟考していた息子。自分が頑張っている受験勉強に活かそう!と思いついてからは毎日黙々とデータを取っては分析を重ねていました。調べたことを周りの人や社会に役立てたいという思いが強いようで、これからの研究に役立ちそうという審査員の方のコメントが励みになっていました。これからも興味を持ったことをとことん探求できるよう、見守りたいと思います。

審査員特別賞

わたしの友だちプロフィール帳

谷村 柚季(奈良県 / 3年)

Yuki-Tanimura-1 p01-02

Yuki-Tanimura-1 p11-15

Yuki-Tanimura-1 p63-71

Yuki-Tanimura-1 p50-55

作品概要と評価ポイント

本が好きで、偉人を広めたいという思いから、偉人たちのプロフィール帳を作成した研究。偉人の功績やエピソードを調べ、一人一人を友達のように身近に感じられるようにまとめた。「プロフィール帳」の形式を取ることで偉人たちを身近に感じられるアイデアが評価され、また、偉人の「残した言葉」を添えて読んだ人が元気をもらえる内容に仕上げており、読者を励ます発想が素晴らしいと評価された。

谷村さん crop02

受賞コメント

みんながたくさんの偉人を知らないのではないのかなと思い、びっくりさせようと思って作った「わたしの友だちプロフィール帳」です。賞を取れるとは思っていなかったです。その時の嬉しい気持ちは、キュリー夫人がラジウムを発見したときの気持ちと近いと思い、頑張ってよかったなと思いました。読んでもらった人から「まるで偉人が同じ時代に生きているかのような感覚になった」と聞いて嬉しくなりました。

保護者の方より

「津田梅子がいなかったら、私、勉強できてなかったのかもね」と言い、家族が落ち込むことがあると「『転んだでもただでは起きるな。そこら辺の砂でも掴んでこい!』と安藤百福は言っているよ」と教えてくれる娘です。繰り返し読んでるうちに、いつしか偉人たちを「友だち」と呼びはじめました。この研究は1人につき約2時間、一日中取り組む日もありましたが、鼻歌交じりで取り組んでいく娘に本当に好きなんだな、と関心してました。娘の世界が広がる瞬間に立ち会えた喜びを覚えました。

佳作

以下は惜しくも受賞は逃したものの、優秀な作品として審査員の評価が高かった作品です。

「遊んで貧困問題を解決しよう」 宮﨑 宗獅郎(大阪府/ 6年)
カンボジアに足を運び感じたことを通じ、彼らが遊びながら日本語を学べるゲームを考案

「私が考える未来の建物」 中寺 美結(東京都/ 5年)
古代の建物を収集し、構造の強度と未来像を研究し実験

「スライム自由研究」 大友 美希(福井県/ 1年)
自分の好きなスライムが体に悪いから、体に優しい食べられるスライムをつくる

「光の明るさの研究~光の真実とは?~」 池田 和音(千葉県/ 4年)
様々な場所での明るさに対する体感と、照度計で実際に調べた数値との違いと発見

「野菜の漢字の研究」 嘉数 知記(東京都/ 2年)
日本の漢字と中国の漢字(簡体字・繁体字)の違いへの問いと探究

「絵はどうしてあるの」 土居 璃子(神奈川県/ 3年)
自分が好きな絵を起点に「なぜ?」の探究と、アートとデザインの違いの気づき

「目が見えないってどういうこと?」 中寺 美月(東京都/ 2年)
目が見えない擬似体験と、安心感はどう生まれるのかの考察、力を合わせることの結論付け

「超・自由研究アワード2024」について

小学生が取り組んだ個性ある自由研究を公募し、その中から“宝の原石”を発掘するコンテスト。子供たちの自由研究を、未来をつくる“知財”として評価するアワードです。
「超・自由研究アワード2021」はこちら

「超・自由研究アワード2020」はこちら

「超・自由研究アワード2024」プレスリリース

459819024 1281822939894294 1842147047058197689 n 審査員集合写真 (審査会の様子)各業界から多様な審査員の皆さんが集まり審査会を開催。小学生の研究レベルの高さ、豊かな発想力・楽しむ力に感心するコメントが飛び交った。

「超・自由研究アワード2024」審査員

・秋山仁志(ポッドキャスト番組「Teacher Teacher」パーソナリティ / ポッドキャストプロデューサー)
・池田将太(ハチドリ電力 事業責任者)
・丑田俊輔(私立新留小学校設立準備財団 共同代表/シェアビレッジ株式会社 代表取締役)
・丑田美奈子(株式会社コネル/知財ハンター/オノマトペのおやつたちプロデューサー)
・梅田貴大(NTT東日本グループ スリープテック事業責任者 睡眠企業コミュニティZAKONEプロモーター)
・加藤路瑛(株式会社クリスタルロード代表取締役/感覚過敏研究所所長)
・知財図鑑編集部/知財ハンター協会
・中野渡昌平(株式会社バンダイナムコ研究所 イノベーション戦略部 人類遊び研究所主任研究員)
・福田遼(ポッドキャスト番組「Teacher Teacher」パーソナリティ / フリースクール「コンコン」代表)
(※五十音順・敬称略)

協賛企業

NTT東日本グループ 睡眠企業コミュニティZAKONE
ハチドリ電力

審査基準

①自分の興味のあることに対する飽くなき探究心があるか
②研究内容に新しく自由な視点があるか
③研究としての筋道が通っているか(取り組んだ動機・仮説・検証・結論等が示されている)
④結論を導き出すまでに十分に調査・検討をおこなっているか

主催団体:知財図鑑

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