No.999
2024.12.12
人工衛星を操作して自由に写真が撮れる“宇宙感動体験”創出サービス
STAR SPHERE(スタースフィア)
概要
「STAR SPHERE(スタースフィア)」とは、宇宙の写真を手軽かつ低価格に撮影できるサービス。超小型人工衛星「EYE(アイ)」に搭載されたカメラを遠隔操作することで、動画や静止画の撮影ができる。なお、「EYE」は、Webブラウザ上の撮影シミュレーター「EYEコネクト」から会員登録のみで操作可能。高額な宇宙旅行や既存の衛星画像に頼らずに“宇宙感動体験”を創出できるサービスとして期待される。
なぜできるのか?
多様な視点から地球を撮影できるカメラ
「EYE」には、4K解像度の動画と静止画を撮影できるソニー製のカメラを搭載。レンズは28mmから135mmの焦点距離をカバーし、日本列島全体を画角に収められる。そのため、地球と星々を広角で撮影したり、地表の一部をクローズアップして撮影したりと、多様な画角に対応できる。
水を使用した安全な「EYE」の推進システム
「EYE」のスラスター(推進機)には、東京大学発のスタートアップ企業Pale Blue社が開発した水蒸気式推進機を初採用。水を推進剤としているため、取り扱いが容易なほか、キセノンやヒドラジンといった従来の推進剤に比べ安全性が向上した。
直感的に操作できる「EYEコネクト」
「EYEコネクト」では、「EYE」のリアルタイムの視点のほか、撮影したい場所や時間帯の視覚的な確認が可能。事前にカメラアングルのシミュレーションができるため、専門的な知識がなくても「EYE」の操作が可能になる。また、シミュレーションの精度も高く、「EYE」の視点から模擬宇宙旅行を体験できる。
相性のいい産業分野
- 教育・人材
衛星から撮影した地球の画像を使い、地球環境や宇宙に関する授業を実施
- 官公庁・自治体
衛星画像を使い、気象変化や自然災害のモニタリングに活用
- 農業・林業・水産業
森林減少や海洋汚染などの環境問題を衛星画像で可視化し、保護活動をサポート
- アート・エンターテインメント
一般の人々が衛星を操作して地球の姿を撮影する体験型イベントの開催
- 生活・文化
「EYE」が撮影した衛星写真から作った地球儀
この知財の情報・出典
この知財は様々な特許や要素技術が関連しています。
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Top Image : © ソニー 株式会社