ストレッチメルト：塗工可能な高伸縮性ホットメルト材料

概要

「ストレッチメルト」とは、高い伸縮性を持ち自由に塗工・加工できるホットメルト材料。瞬間接着が可能な樹脂を用いた接着剤である、ホットメルト材料の製造技術を発展させ、様々な用途で使える伸縮性の高い接着剤を構築した。衣料品のドレープや紙おむつなどの衛生材料に使用されている伸縮素材は、素材同士の接合や特定機能を付与する「塗工性能」・「風合い」・「素材のハンドリング性」と、その調和が求められており、そうしたニーズに応える材料として開発された。衣料品や不織布・紙製品などの分野での活用に加え、様々な製品の設計自由度や機能性を高めると期待されている。

ストレッチ_sub 不織布にストレッチメルトを塗布した際の画像

なぜできるのか？

ホットメルトの設計・配合・開発技術

積水フーラーは、2005年に積水化学工業と米国大手化学メーカーのH.B.フーラーのジョイントベンチャー（共同企業体）として設立され、接着剤など化学工業製品の開発・製造・販売事業を展開してきた。特にホットメルト接着剤の開発・製造に強みを持つ。「ストレッチメルト」は、「塗工できる伸縮素材」をコンセプトに、培ってきたホットメルトの設計・配合技術を発展させて開発。塗布位置・形状を問わず、自由に塗布・機能付加でき、任意の形状に加工もできるホットメルト材料を実現している。

共同による汎用製品の開発

開発は化学系専門商社が祖業の長瀬産業と共同で行った。長瀬産業は、グループ内にメーカーやR&D機能を持ち、化学品の製造・加工・研究開発にも取り組んでいる。「ストレッチメルト」は、長瀬産業が持つ市場ニーズや加工プロセスの知見と、積水フーラーのホットメルトの設計・製造技術を組み合わせて開発。高い伸縮性を持ちながら、様々な用途に使える汎用性のある素材として構築した。