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2023.06.12
知財ニュース
オルツ、人格を再現するクローン技術「CLONEdev」のα版をリリース─23年8月までに一般提供予定
デジタルクローンとパーソナルAIの開発を行う株式会社オルツは、デジタル上にクローンで人間を再現する人格生成プラットフォーム「CLONEdev(クローンデブ)」のα版を発表した。
「CLONEdev」は、人工意識を生成するオルツの技術CLONE MODERING ENGINEを通して、利用者の人格をデジタル上にクローンで再現する世界初のシステム。オルツのデータ保管システム「alt ID」で保管されるライフログデータと、言語処理や画像生成などの技術を組み合わせて一人ひとりの人間の個性を導き出すことで、その人の意思を汲んだ対話ができるデジタルクローンを生成できる。
オルツは、「人の非生産的労働からの解放」を目指し2014年11月に設立。同社が開発・提供する「P.A.I.(パーソナル人工知能)」で人類の労役をなくすとともに、人類全体をデジタル化し、未来に向けて人類を保管していく仕組みの実現を目指す。
「CLONEdev」のα版では、オルツCEOの米倉千貴氏に加え、経済学者・データ科学者の成田悠輔氏、アーティスト・シンガーソングライターの静電場朔氏の3名のクローンを試すことができる。なお、生成には、オルツ独自の大規模言語モデルである「LHTM-2」を使用している。このモデルは膨大な計算リソースを必要とするため、今後は同社の分散演算基盤「alt Emeth(オルツ・エメス)」プロジェクトとの連携を進めるとしている。
「CLONEdev」の詳細は、5月24日に開催された「オルツカンファレンス2023 ー生か死か 生成AIの齎す破壊と創造ー」で紹介された。同社では、2023年8月までに一般のユーザーにもクローンの生成機能を提供する予定。今後は、海外での普及も視野に入れ、日本語と英語の対話のサポートも行っていくとしている。
ニュースリリースはこちら
「オルツカンファレンス2023」関連ニュースリリース(1)(2)(3)
「CLONEdev」公式サイト
「P.A.I.(パーソナル人工知能)」知財記事
「メタリユニア」知財記事
「株式会社オルツ、茂木健一郎氏のデジタルクローンの生成に成功」(ニュース記事)
「オルツ、思考を再現できる大規模言語処理モデル「LHTM-2」の開発に成功」(ニュース記事)
Top Image : © 株式会社 オルツ