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2024.07.24
知財ニュース
大阪・関西万博で「ベジタブルコンクリート」―サステナブル建材、明治のカカオハスクを活用
株式会社明治は、2025年4月13日~10月13日に開催される大阪・関西万博(2025年日本国際博覧会)の会場内施設の屋根面を構成する材料に使われるベジタブルコンクリートの原料として、チョコレートの製造過程で取り除かれる「カカオハスク」を提供することを発表した。
明治が大阪・関西万博に提供する「カカオハスク」は、fabula株式会社の技術により板状のベジタブルコンクリートに成形され、tecoの設計に基づき、会場内施設であるギャラリーwestの屋根面を構成する材料として活用される。
カカオハスクとはカカオ豆の種皮のこと。繊維質で硬く、口当たりや風味が悪くなるため、通常はチョコレート製造の途中で取り除かれるが、明治はカカオハスクの新たな可能性を広げたいという思いから活用方法の検討を行い、業種を超えた共創によりアップサイクル商品の開発に取り組んでいる。
一般に、博覧会では多くの建造物が造られるが、終了後はその大半が解体されている。そのため、今回の万博において、会場内の建造物の一部に廃棄食品・規格外野菜などの未活用原料を使用した新建材「ベジタブルコンクリート」が採用されることは、環境負荷低減に貢献する取り組みとして期待が大きい。
同社は、「今回の提供を通じて、サステナブルな社会の実現に向けたカカオの新たな価値の創造と、環境負荷低減の取り組みを推進していきたい」と取り組みへの期待を示している。
Top Image : © 株式会社 明治