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2022.11.15

知財ニュース

AIdeaLab、AIによるフォント生成システムの特許出願を発表

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株式会社AIdeaLabは、深層学習を用いたフォント生成システムの特許出願を完了。この技術を活用して、手作業のフォント制作をAIで補助するソフトウェアを開発する。

AIdea Labは2021年1月に設立。「AI×Idea」技術で、イノベーションを起こすことをコンセプトとした会社であり、Microsoft TeamsやZoomと連携した議事録自動作成サービス「AI議事録取れる君」が代表的な開発プロダクト。今回は深層学習を用いたフォント生成システムの開発及び特許出願を発表した。

開発背景として、従来のフォント制作は、職人の細かい手作業に長い時間が必要で、特に日本語のフォントは膨大な数の漢字を個別に制作する必要があり、英語圏のフォント制作とは比べ物にならないほどの制作期間が必要であった。そこで、今まで手作業で行われてきたフォント制作を、AIにより効率化する技術の開発に着手したという。

生成モデルの一種である敵対生成ネットワーク(GAN)をベースに用いて、フォントを生成する技術を開発。これにより、今まで年単位の時間がかかっていた日本語のフォント制作期間の飛躍的短縮が期待される。

本技術のフォント生成モデルは、大量のフォントを学習させたうえで、手作業でデザインした数個の文字から太さやセリフの形状などの特徴を抽出し、入力パラメータとして使用してフォントを生成する。また、入力パラメータの値を調整することで新たなフォントを出力することも可能になり、モデルの出力をピクセル画像ではなくベクター画像として生成する独自の技術により、フォントファイルへの出力を実現した。

上記技術に加え、今回の特許出願内容にはアプリケーションUIを含んでいる。これはフォントの特徴を司るパラメータを調整することでフォントを生成するUIや、少ない文字数のフォントデザインをアップロードするだけでフォントを生成するUI等、さまざまなパターンのサービス展開を見据えて出願に織り込んでいる。

今後は特許出願技術を元に、フォント制作会社向けのフォント生成を補助するソフトウェアの開発を予定しているという。

ニュース原文はこちら

Top Image : ©︎ AIdea Lab

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