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2023.10.31
知財ニュース
ソニー、鼻歌でサックスを演奏できる“ゆる楽器”「ウルトラライトサックス」を開発
2023年10月17日から20日にかけてエレクトロニクス/IoT関連の見本市「CEATEC 2023」が幕張メッセで開催され、ソニーが出品した「ウルトラライトサックス」が話題を呼んだ。
「ウルトラライトサックス」は、鼻歌を歌うだけで誰でも奏でられる「ゆる楽器」。複雑なキー操作やテクニックはおろか、楽器を指で抑えたり、強く息を吹き込んだりする必要もなく、老若男女誰でもサックスの音色を奏でられる。
サックス型の本体には、マイクやスピーカーのほか、電池で駆動するIoT用途のボードコンピュータ「Spresense(スプレッセンス)」が搭載。このコンピュータには、ハイレゾリューションオーディオコーデック、ClassDアンプ、GPS受信機などが搭載されており、マイクが拾った鼻歌から音程を検出し、リアルタイムでサックスの音に変換できる。
「ゆる楽器」を提唱したのは「世界ゆるミュージック協会」。年齢や性別、運動神経にかかわらず誰でも楽しめる「ゆるスポーツ」を70以上開発したクリエイター集団「世界ゆるスポーツ協会」が母体となって2019年に設立された団体で、コピーライターの澤田智洋氏が代表を務めている。
ソニーグループは、機器の「アクセシビリティ」の取り組みとして同団体と共創を推進。中でも、音楽を扱うソニー・ミュージックエンタテインメント(SME)は「ゆる楽器」の開発のほか、「ゆる楽器」による教育プログラムやコンサート、ハッカソンなどの主催も務めている。
ソニーは「ゆる楽器」の拡大を目指し、「Spresense」の拡張基板を制作。誰でも簡単に楽器を作れるキット「ゆるコア」として今後提供する予定だという。
Top Image : © ソニーグループ 株式会社