News

2023.04.24

知財ニュース

ゴールに向かって自律的にタスクを考え反復生成するAI「AgentGPT」公開-ブラウザで使用可、GPT-4に対応

AgentGPT

人が設定したゴールを達成するため、自律的にタスクを考えて反復生成するAI「AgentGPT」のベータ版が公開された。

OpenAIのChatGPTが登場し、生成AI市場は盛り上がりを見せている。ChatGPTを活用した様々なプロダクトの開発が進められる中で、技術者の間では最近「AgentGPT」が注目を集めている。

「AgentGPT」は、カナダ・バンクーバを拠点とするプログラマー3名からなるチームが開発。開発プラットフォームのGitHubでプロジェクトを展開している。GitHubでは、開発から1週間ほどで75万人を超えるユーザーからの利用があり、16,000以上のスターを獲得。1日平均150万以上のタスクが実行されたという。

その特徴は、プロンプト(AIに指示を出すための入力文章)を自律的に考えて自問自答する点にある。同様のアプローチを行う生成AIとしては「Auto-GPT」も存在するが、Pythonアプリケーションであり現時点ではブラウザ上では使用できない。「AgentGPT」はアプリケーションのインストールなどが不要で、ブラウザ上で使用可能だ。

ベータ版のデモサイトでは、OpenAIの大規模言語モデルGPT-3.5 などを用いて自律生成を行っている。OpenAIのGPT-4へも対応しており、ユーザーが保有するGPT-4のAPI Keyを設定することで活用できる。

Agent1

使用時は、名前(Name)とゴール(Goal)を入力して、「Deploy Agent」をクリックするだけ。「AgentGPT」がゴールを達成するために検討が必要なタスクを自動生成する。さらに問いを自律的に反復し、それぞれのタスクをブレイクダウンしてさらにタスクを具体化していく。

Agent2

現状ではベータ版のため実行範囲に限りはあるが、最新ニュースをまとめるなどの簡単なゴールの場合は、タスクの実行までを担う。生成結果は、テキストをコピーできるほか、画像やPDFでエクスポート可能だ。

「AgentGPT」は現在、支援者を募りながらさらなる技術開発を進めている。近々新バージョンのリリースを予定しているという。今後の進展により、人の思考は作業から離れ、より創造的な世界の構築に進んでいくと期待される。

「AgentGPT」ベータ版はこちら
「AgentGPT」GitHubページ

AgentGPTニュースリリース(GitHub)

Top Image : © AgentGPT

広告