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2023.07.03
知財ニュース
アドビ、Illustratorに生成AI機能「Generative Recolor」を搭載─配色やフォントを自在に変換
アドビは6月13日、同社のサービス「Adobe Illustrator」に、生成AI機能「Generative Recolor」を搭載したと発表した。
「Generative Recolor」は、プロンプト(命令文)により、グラフィックの色やテーマ、フォントをすばやく変えられるようにするツール。テーマも自由に変更でき、「正午の砂漠」や「真夜中のジャングル」のように、言葉で表現されたイメージの本質を捉えてカスタムするカラーテーマを生成するもの。「ネオンポップ」や「秋の紅葉」といったプロンプトを入力することで季節のマーケティングのバリエーションも作成できる。
・テキストプロンプトでの配色: シンプルなテキストプロンプトの入力だけで高度なグラフィックの再配色を素早く行えるため、時間の節約に
・カラーの探索と適用が手軽に:さまざまなカラー、パレット、テーマを手軽に試し、アートワークに適した見た目や雰囲気を実現
・カラーバリエーションをいくつでも生成可能: 1つのアートワークから無数のカラーバリエーションの生成により、アートワークのSNS、印刷物、webでの展開を促進
Adobe Illustratorのその他の新機能
最新バージョンのAdobe Illustratorには、「ReType(フォントの再編集)ベータ版」、新しいレイヤー機能、画像トレース機能の強化などの新機能も含まれており、アートワークをこれまで以上にスピーディかつ簡単に作成できるようになりました。
同社では2023年3月、画像生成AIツール「Adobe Firefly」をリリースしており、5月下旬には生成AIで「生成塗りつぶし(Generative Fill)」機能を「Adobe Photoshop」に追加している。中でも「Adobe Firefly」は、Wikipediaやフリッカーコモンズなどのパブリックドメイン画像と、Adobe Stock上の3億の画像や動画を学習しており、ユーザーは同社の画像合成AIツールで、3週間で1億5000万枚以上の画像を作成したという。
なお「Generative Recolor」は現在、Illustratorでベータ版が提供中。今後は全てのサービスに生成AIを搭載していく予定のほか、企業向けの提供も検討しているという。
「アドビ、著作権問題をクリアにした画像生成AI「Adobe Firefly」を発表」(ニュース記事)
Top Image : © Adobe