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2024.01.16
知財ニュース
沖縄県豊見城市、曲がれる自走式ロープウェイ「Zippar」の導入計画─国土交通省に導入に向けた要望書を提出
自走式ロープウェイ「Zippar」を研究開発するZip Infrastructure株式会社は沖縄県豊見城市と連携協定を締結し、2023年11月16日、同市から国土交通省にZippar導入に向けた要望書が提出されたことを発表した。
「Zippar」とは「低コスト・自由設計・自動運転」を特徴として、従来モノレールの半分の輸送量が確保できるシステムを、1/5のコストと期間で建設可能な新たな交通システム。
通常のロープウェイは建設期間が短く、コストが低い交通手段だが、道路上でのカーブが設置できないため都市部での導入は困難。一方、車体本体にバッテリー及びモーターを搭載している「Zippar」は、自走式で直線部はロープ、カーブ部分はレールを連続的に走行することができるという。
豊見城市では、瀬長島の観光拠点化と交通渋滞問題が課題視されてきた。同社の開発するZipparの導入によって課題解決を目指すため、両者は2023年10月13日に「まちづくりの推進に係る連携協力に関する協定」を締結。
また、11月16日には豊見城市から、次世代交通システムの導入に向けた取り組みとして、Zipparの社会実装に向けた技術評価委員会の審査通過に必要な実証実験の実施について国土交通省に要望書が提出された。
同社は神奈川県秦野市に本社と実証試験線を置いており、2023年4月には12人乗りテストモデル車両の走行に成功済み。
同社では今後、Zipparの社会実装、技術評価委員会の審査通過に向けて、豊見城市と共に事業展開を進めていく。
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Top Image : © Zip Infrastructure 株式会社