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2025.04.18
知財ニュース
TBWA HAKUHODO、ホタテ貝殻で作られたベンチ「HOTABENCH」を開発―大阪・関西万博で展示

TBWA HAKUHODOは、甲子化学工業および清水建設と共同で、ホタテの廃棄貝殻を再利用したサステナブルなベンチ「HOTABENCH(ホタベンチ)」を開発し、2025年4月13日から開催される大阪・関西万博の「フューチャーライフビレッジ」で展示を開始した。
このベンチは、約1,000枚の廃棄貝殻を活用し、3Dプリンターで製造されることで型枠を必要とせず、従来のコンクリート製ベンチと比較して約300kgのCO2排出削減を実現している。
HOTABENCHは、ホタテのリブ構造を模したデザインを採用し、バイオミミクリー(生物模倣)の思想に基づいた循環型デザインだ。3Dプリンターによる積層痕をあえて残すことで自然な造形を活かし、視覚的にも触覚的にもホタテの存在を感じさせる工夫が施されている。
構造材には清水建設が開発した「ラクツム」という繊維補強モルタルが使われ、北海道猿払村や内浦湾、青森県陸奥湾で育ったホタテ貝殻が素材として使用されている。
これに関連して、製造工程や素材の背景を学べる体験型ツアーも東京と大阪で開催予定であり、参加者がアップサイクルの実際に触れることができる企画となっている。
TBWA HAKUHODOが手がける「HOTAシリーズ」はこれまでに「HOTAMET」「HOTATETRAPOD」などを展開しており、今回のHOTABENCHはその流れを継ぐ第三弾となる。重厚さを感じさせないデザインと子供にも親しみやすいフォルムが特徴だ。
Top Image ©︎: TBWA HAKUHODO