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大阪・関西万博
2025.06.03
知財ニュース
JR西日本、スロープが自動で伸び縮みする新システムを導入―万博での利便性向上へ

JR西日本は、車椅子を利用する人が列車へスムーズに乗り降りできる環境づくりを目指し、ホームと列車の段差・隙間を自動で可変的に埋め、スロープ機能を果たす機構(可動スロープ)の開発を進めている。今回、万博期間中に多くの人が利用する桜島駅・新大阪駅の2駅に試験導入し、より多くの駅で稼働させるための検証を行う。
実施期間は、2025年4月21日(月)(予定)~2025年10月の万博開催期間、利用可能時間は10:00~20:00。万博期間中に運行される臨時直通列車「エキスポライナー」の利用者は、よりスムーズに乗り降りしてもらえるのではないかと考えられている。
この試験導入では、乗り・降り一連の移動における利用者の利便性の確認、利用状況を分析し、改良点等を抽出、ホームにおける利用者の流動や、列車乗降時の影響などを検証する。さらに、機構動作の安定性確認(長時間の連続動作、安全装置や付帯設備の適合性確認)、鉄道オペレーションや安定輸送への影響の確認なども検証するとのことだ。
可動スロープは、列車の到着を検知し、自動でスロープが張り出し、隙間・段差を埋め、列車の乗降完了後、自動でスロープが収納される。
検証は、新大阪駅2番のりば(足元△2付近)、桜島駅1,2番のりば(足元〇7付近)の車椅子・ベビーカースペース最寄り乗降口にて実施される。
スロープの稼働中に人や物体を検知すると、音声による注意喚起を行うとともに、人が乗った状態ではスロープを動かさないよう一時停止することで転倒を防止。スロープ先端センサにより、スロープと列車の間に足や杖等が挟まる事を防止する。
Top Image : © 西日本旅客鉄道 株式会社