No.681
2022.04.13
時間経過とともに最終形へと変化させるプリント技術
4Dプリンティング
概要
「4Dプリンティング」とは、3Dプリンターを使用し、時間経過によって変化するプロダクトを生成する技術。米マサチューセッツ工科大学の研究者・スカイラー・テイビッツ氏が考案した技術で、時間や温度、水分、圧力、磁力、振動、光などの外部環境の変化に応じて変形する「知能材料」を使用することで、時間とともに自動的に変形するプロダクトを形成できる。実用化されれば、元の形に自己修復する形状記憶のプロダクト、自動的に組み上がるプロダクト、形状変化を繰り返すことで動力を生み出す装置などが生成できることから、医療や産業などさまざまな分野に手法の研究が推進されている。
なぜできるのか?
生物の「自己組織化」をヒントに考案
スカイラー・ティビッツ氏は、DNA鎖が自身を結合する「自己組織化」と呼ばれる現象に着目。建築や家具などの立体が自律的に組み上がらないかと考え、時間や温度、水や光などの要因で変化する素材を材料に組み込み、立体物として成形する「4Dプリンター」を考案・提唱した。
時間経過に伴って形状が変化する素材
使用される素材には、温度で元の形状に戻る形状記憶ポリマーや磁力で変形したり移動したりする磁性体、水分で膨張する樹脂など、外部環境の変化で変形する素材を用いることで、自動的に形の変わる造形物や、動作を継続する立体物を生成する。
相性のいい産業分野
この知財の情報・出典
この知財は様々な特許や要素技術が関連しています。
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Top Image : © MIT Self-Assembly Lab