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2025.05.07
知財ニュース
NTT、大阪・関西万博に世界初のリアルタイム3D空間伝送実験に成功―IOWN活用

NTTは2025年4月2日、大阪・関西万博で「IOWN(アイオン)」を活用した世界初のリアルタイム3D空間伝送実験をPerfumeのライブパフォーマンスにて実施し、世界で初めて成功した。
本実験では、大阪・関西万博 夢洲のNTTパビリオンと吹田の万博記念公園をIOWNでつなぎ、NTT研究所が独自保有する「動的3D空間伝送再現技術」と「触覚振動音場提示技術」を活用した。
Perfumeがパフォーマンスする万博記念公園では、特設ステージのまわりに、3台のLiDARセンサと1台の光学カメラを組み合わせた独自システムを7セット配置。Perfumeの動きを3D点群データとして計測し、リアルタイムに夢洲会場へと伝送する。
夢洲側ではそれらを元に、視点を自在に変えながら3次元LEDビジョンに立体映像として描き出した。リアルタイム3D点群データを、3D映像として表出するのは世界初の試みだ。
▼IOWN×Perfume ライブパフォーマンス
https://www.youtube.com/live/jGhVLy6Rpoc
伝送には、Perfume本人が加速度センサを装着。位置トラッキング用センサを合わせた特殊なシステムにより、3人のパフォーマンスで発生する足元の振動データを位置情報とともに計測。夢洲側では128個の振動子を床下に埋め込み、離れた場所で行われたパフォーマンスを床面全体の振動を通じて臨場感たっぷりに具現化した。
演出に関わる膨大なデータは、NTTが万博会場全体に整備したフォトニクス(光)ベースのネットワーク環境(IOWN-APN)の高速大容量・低遅延性を活かして、万博記念公園から夢洲のNTTパビリオンへと伝送され、まるでPerfumeが隣にいるように感じる未来のエンターテインメントを空間会場全体で体現している。
大阪・関西万博のNTTパビリオンでは、三次元のPerfumeのデータ、振動、照明演出を含めて、空間まるごと伝送。この4月2日のパフォーマンスを、NTTパビリオンにて来場者は追体験することができる。
Top Image : © 日本電信電話 株式会社