Pickup
2023.12.26
【知財番付2023】─今年の掲載知財 約200点から知財図鑑編集部が選ぶ、世界を進化させるテクノロジーTOP10
株式会社知財図鑑では、優れたテクノロジーやサービスを称えるために、過去1年間に知財図鑑に掲載された知財の中から、知財図鑑編集部と審査員によって独自の評価指標で選出し「特に世界を進化させる可能性を持つ」と高く評価されたテクノロジーを“知財番付”として表彰しています。今年も2023年に知財図鑑に掲載された知財と知財ハンター協会に持ち込まれた知財の合計約200点の中から、東西それぞれから特に評価の高かった知財を編集部と知財ハンターが“知財番付”として選出しました。
【評価指標】下記4つの指標にて5段階評価を行い集計しました。
①応用性:他分野の産業や技術にも活かせる展開の可能性があるか?
②専門性:特定の産業やシーンにおける課題解決力があるか?
③将来性:次世代のスタンダードをつくる基盤となりえるか?
④クリエイティビティ:従来の表現活動や生活を拡張する創造性があるか?
※なお、本アワード「知財番付」は日本国内に拠点がある知財を対象としています。2023年は生成AIやVRゴーグル型知財に大きな注目が集まりましたが、その中でも応用性や事業創出視点での活用が期待できる知財に審査の重点が置かれました。
東の横綱:「Inkjet 4D Print」多面体シートを加熱するだけで、どんな立体にも自動変形できる技術
東京大学、宮城大学、Nature Architects、エレファンテック
西の横綱:「透明太陽電池 by OPTMAS」赤外光で発電する無色透明な太陽電池
OPTMASS
東の⼤関:「自在肢(JIZAI ARMS)」身体の拡張と編集を自由にするロボットアームシステム
JST ERATO 稲見自在化身体プロジェクト
東京大学 先端科学技術研究センター 身体情報学分野 稲見・門内研究室
東京大学 生産技術研究所 機械・生体系部門 山中俊治研究室
西の大関:「Dogen City」気候変動に適応する持続可能な海上都市
N-ARK
東の関脇:「ガンマ波変調技術」音で認知症に挑む「ガンマ波サウンド」の取り組み
Pixie Dust Technologies, Inc.、塩野義製薬、シオノギヘルスケア
西の関脇:「TATAMI ReFAB PROJECT」3Dプリンターを用いて現代になじむ“畳”に編み直すプロジェクト
HONOKA
東の⼩結:「Scan SLAM(スキャン スラム)」自分と周囲の空間を瞬時に認識し、地図を作る技術
千葉工業大学未来ロボット技術研究センター(fuRo)
西の小結:「tQR®」新型QRコード
デンソーウェーブ、東京都
東の前頭:「LiDR」液体をキャンバスに変える液中描画技術
サントリーホールディングス
西の前頭:「mocopi(モコピ)」全身の動きをトラッキングする小型・軽量なモーションキャプチャー
ソニー
本記事では、高い評価を集め“番付”として選出された知財について紹介します。
「知財番付2023」受賞結果 発表記事はこちら
この記事のタグ
知財ハンターのコメント
複雑な多面体パターンをプリントした折紙を約70度〜100度のお湯などに数十秒入れるだけで立体的なプロダクトに自動変形させる技術です。汎用のUVプリンタと熱収縮するシート状の素材があれば実現できるため、従来の3Dプリントよりも造形時間が短く保管や運搬に優れた次世代のファブリケーション手法として幅広く応用されることが期待されています。